・PPTV KING 7は今でも十分使えるファブレットだった

 この端末を詳細にレビューしているサイトを見たことが無いですねぇ。発売後1年以上経って果たしてニーズがあるかどうかという話ですが…。

PPTV KING 7

製品ページ

 PPTVのショップ内製品ページになります。
 以前も書きましたが、KING7Sという表記があるので何が違うんだろうといろいろ調べてみたのですけど、どうやらHMDを使わないで3Dに対応できる仕様だとか。それで厚さが違うのかもしれません。

 現在は、というかけっこう以前から値引きされており、1999人民元(約3万3300円)という価格が付けられています。発売が2015年10月と古いのですが、当時のハイエンドモデルでした。

寸法 158.4×82.7×8.65mm
重量 184g
OS Android 5.1
CPU MediaTek Helio X10 2.0GHz*4+?GHz*4?
メモリ 3GB
ストレージ 32GB
MicroSD 128GBまで 
ディスプレイ 6.0インチ
解像度 2560*1440
メインカメラ 1300万画素
フロントカメラ 800万画素
バッテリ 3610mAh

 CPUのクロックは上が2.0GHzという表記がほとんどですが、実際の駆動は1.95GHzです。また、下のクロックは結局不明です。すべてA53のオクタコアなことに間違いはありません。

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 ツヤ消しの黒い箱でした。さすがに当時のハイエンドです。
 なんとなく事業展開を広げて作った感じではないことがこの時点でも分かるというものです。

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 開けても真っ黒。中蓋の下に付属品が納められています。

 実は本体正面下部にある"P"の文字はインジケータでして、充電中は赤、充電完了で青に点灯するギミックが搭載されています。意外と好きです。ホームボタンの役割は担っていませんので念のため。

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 例によって取説は中国語なのでスルーですね。

 充電ケーブルはMicroUSBで、5V・2Aという仕様です。
 古い機種の在庫処分だからかどうかは知りませんが、開封した際は電池残量がゼロでした。充電時間はまぁ普通ですかね。

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 背面はそれなりに高級感の漂うメタル製です。
 SoCが28nmなため、使用時にはけっこう熱を帯びます。

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 さすがに綺麗な6インチ2560*1440ディスプレイです。
 購入を決めた最大の理由がここにありますね。6インチファブでここまでの解像度を求めると、とても3万円以下では買えませんので。

 デフォルトで"Lenovoランチャー"というのが走っているのですが、これはLenovo謹製なんでしょうか。よく分かりません。Chromeのアイコンとかが怪しいですよね(^-^;。
 んで、これがウィルス対策ソフトによってマルウェアだの何だのと蹴り倒すことを推奨されるんですよ。とりあえず別のランチャーを入れてはみたのですが、簡単には切り替えられませんでした。おまけに本ランチャーをアンインストールすると、強制的に初期状態に戻って復活するという「ザ・中華仕様」ですわ。別に使い勝手は悪くないのでいいんですけどね。

 ではベンチ結果を。
 単純にHelio X10でベンチを採りたかっただけとかの理由があったのはナイショ。

         Benchmark  KING 7
AntutuBench6.2.7  53440
Geekbench 4 (S)      776
Geekbench 4 (M)    3881
A1SD (Read) 190.98
A1SD (Write) 134.18
A1SD (Memory)5878.80
3DMark (IceSrotmU)  10463
3DMark (SlingShot)    N/A

 大健闘ではないでしょうか。
 特にGeekbenchのマルチスコアは嘘っぽいですねぇ。Geekbench 3ならこれ以上出ても不思議じゃないんですが、4でスナドラ820を超えるのは有り得ないですよ。A53のオクタコアなんですけど。

 Antutuはまぁこんなもんでしょう。3DMarkのスコアが示す通り、GPUが時代遅れなためにどうしても伸びません。SlingShotは、最初は通るものの、途中でアンノウンエラーを吐いて終了します。ES3.0も3.1も同じでした。

 それ以上に特筆すべきはストレージ性能です。1年以上前の端末でここまでの速さとは恐れ入りました。快適さに最も深く関わっているのがストレージであると知っているかのような盛り具合いです。
 それが示す通り、通常ユースでカクつくところはまったく見られません。ゲーム等は厳しいかもしれませんが、ブラウジングなんかも極めて快適ですよ。


 繰り返しになりますが、6インチのファブレットは解像度が命だと思います。そんな意味で、SoCのスペック的に2世代前だとしても、十分に価値はあるのではないでしょうか。
 少なくとも、5.5インチで1280*720の端末を堂々と3万だの4万だので売るよりは好感が持てますよ。
 2ちゃんねるですら「何それ」と言われるくらいマイナーなメーカーでも、こうして良品はあるという証明ができたのは大きかったですね。
 日本語に関しても、XiaomiやZUKよりも英語の部分が少なく、抵抗を感じずに使えるかなと感じました。

 えーと、2点「ん?」と思ったところがあったので記しておきます。
 端末自体が古いため、Googleアプリ自体を更新しないと音声入力が動作しないのは、もしかすると初心者ならファーストステップでつまずきそうな部分かもしれないです。
 また、個体差だと思いますが、うちのは1回目の起動がうまくいかず、その後のWi-Fiの設定が有効になりませんでした。再起動で問題なく認識したので、似た症状が出たらご参考まで。


 現在のGearBest.comでの価格は1万2561円だそうです。これでも相当にお買い得だと思います。昨年末はもう1000円くらい安かったですよ。
 まだ在庫があるようですから、次のセールで狙ってみてもいいかもしれませんね。

GearBest.com PPTV KING 7


 少し値は張りますが、amazonでも並行輸入品が買えるようです。



 性能的には2万超えでも十分に元は取れそうな気がしますよ。
 補足しておくと、amazonの商品ページに書かれているテキストの「3160mAh」は1と6が逆ですし、確か2.26GHzモデルは存在しなかったように記憶しているのですが…。どなたか人柱になってみてはいかがですか?(^-^;


 これで4台目のレビューです。昨年末にポチったのが5台ですから、残るはあと1台ですね。近いうちにまとめます。気長にお待ちください。