・LEAGOO T5cは価格性能比に光るもの有り
◇製品概要
◇価格
◇箱・外観
◇ベンチマーク
◇カメラの検証
◇バッテリ持ち
◇製品概要
◇価格
◇箱・外観
◇ベンチマーク
◇カメラの検証
◇バッテリ持ち
これもGearBest.com様よりお借りしたものです。何と言っても初めて触るSoCはワクワクします。
LEAGOO T5c
製品ページ
T5の派生モデルで昨年暮れに発表になっています。
SpreadtrumのSC9853iを搭載した意欲作と言えるでしょう。
寸法 153.3×76.1×8.5mm
重量 168g
OS Android 7.0
CPU Spreadtrum SC9853i 1.8GHz*8
メモリ 3GB
ストレージ 32GB
MicroSD 32GBまで
ディスプレイ 5.5インチ
解像度 1920*1080
メインカメラ 1300万画素+200万画素
フロントカメラ 500万画素
バッテリ 3000mAh
SC9832iはintel製14nm Airmontによるオクタコアです。GPUはMali-T820 MP2で、エントリーからミドルローといったあたりのカテゴリになるでしょうか。昨年夏の時点ではPowerVR GT7200とのことだったのですけど、Atomが統合しているものと混同したんですかね。
発売時のリテール価格から129.99ドル(約1万3700円)と激安で、それは上がることなく似たような値段で推移しています。
GearBest.com LEAGOO T5c (13384円)
SoCに惹かれたら即買いでも良いレベルですね。
それでは実際に開封、使用してみた感想をまとめてみます。
先日書いたBL5000とほぼ同サイズでした。"Stronger Heart"は、コラボしたFCに敬意を払ったものだと思います。
これもケース付きです。背面素材からして指紋が付きにくいかなと思ったのですが、意外とそうでもなかったので嬉しいサービスでしょう。
チャージャーは平均的な5V/2Aでした。できればMicro USBでなくType-Cにして、もっと出力を上げてくれれば良かったのにと思います。
ディスプレイは可もなく不可もなくというところです。ただ、輝度は全体的に低く、暖色系に多少くすんだ感じを受けました。AMOLEDの発色に慣れていると相当暗く見えてしまうかもしれません。
また、これは各所で書かれていることですが、日本語に対応していません。MoreLocale等を入れる必要があります。今回はお借りした端末なのでやりませんでした。
好みが分かれるでしょうけど、上下は複数の横のラインが深く刻まれたディテールです。私は「古臭いかな」と思ってしまいました。質感も含めてここは価格相応な部分ですね。
しかしフロント以上にエッジが丸められていることもあって、持ちやすさは折り紙付きです。
168gと割と重量があるのに、サイズ的な効果で軽めに感じるのも良い点でしょう。
AIDA64
せっかくなのでスクショは4枚。
SoC名は"SC9853I-IA"になってますが、おそらくSC9861G-IAと同様のプラットフォームということなんだと思います。そちらはPowerVR GT7200が統合された2GHz*8の上位SoCですね。
クロックは、アイドル時で624MHz、負荷時で1.872GHzということを確認しています。推移を見ていくと、だいたいは4コアずつ制御されているような印象でした。このスクショはたまたま3コアだけ負荷状態ですけど。
ディスプレイサイズはAIDA64読みだと5.46インチです。0.1mm程度の誤差ですが。
バッテリは公称値の3000mAhには届かず、おそらくmin値の2900mAhとなっています。
SPEEDTEST
爆速というほどでもありませんが満足できるスピードだと思います。
もしかするとコストカットに関わる部分かと思っていただけに嬉しい誤算でした。
また、だいたいの中華スマホと同様に、Bandは1,3,8のみです。UQでの運用もできませんので知っておいたほうが良いと思います。もちろん技適は通っていませんので注意が必要です。
A1SD
どうやらここがコストカットの部分のようです。どちらも旧型っぽい遅さになっています。
ちなみに、ストレージ速度のテストではファイナライズができずフリーズしました。3回試してすべて同じ現象に見舞われたので、何らかのトラブルを抱えている可能性も捨てきれません。もちろん動作には影響ありませんが。
テスト結果は再起動後に拾うことができたのでそれを貼っています。正確性には疑問が残るということを付け加えておきます。
Geekbench 4
14nmだけあって発熱は少ないほうだと感じました。まったく無いわけではありませんけど。
スコア的にスナドラ450との戦いになるかと考えていたので、これはまぁ妥当なところです。マルチで少し水をあけられてしまいますね。
3DMark
グラフィックが弱いのはMali-T820なのでしょうがないです。ここがもう少し高級なGPUを積んでいると各ベンチの結果も見違えるはずなんですよ。
それでも、普通に使うだけであれば何の不満もないくらいには動きます。昔のローエンドSoCのような引っ掛かりも皆無です。
Antutu 7.0.6
これはなかなか優秀。価格性能比は相当良いのではないでしょうか。
Qualcommだとスナドラ450、MediaTekだと低クロックのHelio P23あたりがライバルになるはずです。どちらも普通に2万円以上するミドルレンジ製品が大半なだけに、この部分は大きなアドバンテージになりますよ。
カメラの検証
リフォーカスがアウトだというのは各所でレビューされている通りなので検証していません。
元サイズ3120*4160、デフォルト撮影です。ご了承ください。
f/2.2というほどには暗くないのですが、無理矢理光源を拾っている感じは否めないですね。壁の白飛びも不自然ですし、モニタの右側には他のカメラで一切入ることの無かった光の線が出てしまっています。
かと思えば暗部は意外と素直な発色になっていて、影もそれなりに原色に近かったり、HUBのランプも潰れずに写っていたり。このあたりはSamsungセンサーならではということなんでしょう。
バッテリ持ち
14nmSoCですが3000mAhということで、一般的なスナドラ625と似たような感じだろうと予想してました。
テストの詳細は以下をご確認ください。
各端末のバッテリの減り具合いを検証してみる(動画再生編)
各端末のバッテリの減り具合を検証してみる(スリープ編)
YouTube2h | スリープ8h | スリープ16h | スリープ24h | |
---|---|---|---|---|
残量 | 68% | 88% | 78% | 70% |
期待したほどではありませんでした。14nmになろうと、intelコアは電気喰いということに他なりません。
特にスリープ時がダメですね。まさにAtom搭載端末の減衰カーブと似たようなイメージです。計算上は待ち受け3日が限界ですから、14nmの恩恵は取るに足らないレベルと言われてもしょうがないです。
YouTube再生時も、同じ14nmのスナドラ625と比較して明らかに発熱がありました。よってこの減り方も当然と言えば当然でしょう。Mali-T820に原因があるのかもしれないですねぇ。
これなら普通に14nmのA53で構成したSoCのほうが優秀だとは思います。
しかしそこには「価格」という最大の強みがあることを忘れてはいけないんですけどね。
各種ベンチの結果は以下になります。
Benchmark | Elephone U Pro |
---|---|
AntutuBench7.0.4 | 67505 |
Geekbench 4 (S) | 732 |
Geekbench 4 (M) | 2918 |
A1SD (Read) | 94.52 |
A1SD (Write) | 87.31 |
A1SD (Memory) | 3687.82 |
3DMark (IceSrotm) | 5571 |
3DMark (SlingShot) | 264 |
総評。
辛口でいくつか述べましたけど、あくまでも普通の14nmSoC@2万円前後の端末と比較してのことなのです。実売価格が1万3千円で14nmを積んでいるのは、現状、これとXiaomiの一部しかありません。Redmiシリーズをライバルと呼んでも良いほどのコスパなのは間違いないでしょう。
もしこれでリフォーカスがしっかりしていたら市場を席巻していたかもしれないと考えると、今後のSpreadtrum社製SoCには期待してしまいます。
あとは日本語への正式対応ですかね。ここがクリアされれば個人輸入の数も増えるのではないかと思います。
毎度おなじみPDA工房さんによるフィルムもチェックしてみてくださいね。
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